会社設立で役員、株主を決める際に 失敗する5つのパターン!

会社を設立する時に決めなければいけない「役員」「株主」とは?


はじめて会社を設立する際に、会社名などと違って役員構成や株主構成などは、なかなかイメージしにくいものです。そこでまず、「役員」「株主」って何?というところから解説します!

「役員」とは?

「役員」を言い換えると、会社の経営者ということになります。つまり、雇用される従業員(正社員・派遣社員・アルバイト・スタッフ、等々)ではなく、雇用する側を指します。

役員には取締役や監査役といったいくつかの種類がありますが、株式会社に必ず存在するのが「取締役」です。取締役のなかで最も決定権を持つ人を「代表取締役」といいます。わかりやすく言えば「社長」ですね。

ちなみに株式会社の場合は代表取締役という呼称を用いますが、合同会社の場合は「代表社員」と呼び方が変わります。

「株主」とは?

次に「株主」を別の呼び方にすると「出資者」になります。「発起人(ほっきにん)」と呼ばれることもあります。

いずれの呼称も同じ意味合いで、要は「お金を出す人」ということになります。会社は役員のものではありません。初めにお金を出した「株主」のものです。

株主は必ず一人というわけではなく、法律上は何名でも株主になれます。また、現行法では出資する金額にも法的な制限はなく1円から出資が可能です。

 

役員、株主を決めるときに失敗する5つのパターン


1.創業メンバー全員が役員

創業メンバーが全員役員であれば、メンバー全員に「役員報酬」を支払うことになります。役員報酬とはその名の通り役員がもらう報酬ですが、法的に様々な制限が設けられることになります。その中で要注意となるポイントが2つあります。

一つ目は、「責任に対する報酬」という考え方です。

従業員が「労務の対価」として給与をもらっているのに対し、役員は実働がなくても経営責任を負っていればそれに対して報酬を出して良い、というものです。

二つ目は、「定期同額給与」です。

定期同額給与の「定期」とは約1年間のことで(正式には会社の決算月により異なる)、「約1年間は同額の給与にする必要がある」という意味です。この制限により、「今期は利益がたくさん出た!来月は自分(社長)の給与を10倍とろう!」「赤字続きで大変だ…。とりあえず自分(社長)の給与を減らして黒字化しよう。」など、役員が自分の給与を変更することで、会社の損益を自由に操ることができません。

つまり、「創業メンバー全員が役員」 の場合、創業前の売り上げ規模が未確定な状態で、創業メンバー全員の給与1年分を事前に決めなければならないという事態に陥ります。

そのため、創業メンバーはあえて役員に入れずに従業員として雇用する形態にするのが好ましいです。そうすることで、会社の経営状態に則した給与を支払うことができます。1年以内のベースアップも可能で、賞与を出すこともできます。

2.家族を役員に入れない(給与を出す場合)

役員でない家族が実働をしていない場合に、その家族に給料を出す(責任に対する報酬でなく、労働の対価を支払う)と、労働せずに労働の対価を得ることになってしまいます。この点は、会社に税務調査が入ると必ず指摘される事項ですのでご注意ください。

なお、家族が他の従業員と同様に実働する場合には、第三者と同じ相場の給料であれば役員に入れずに給与として支払っても問題ありません。ただし、あくまで“第三者と同じ相場の給料”ですのでお気を付けください。

3.兄弟や姉妹が株主になる

株主になるということは会社の持ち主になるということです。

つまり、ひとつの会社を兄弟で共有(複数名で所有)するということになりますが、これはどれだけ仲の良い兄弟でもやめておいた方が良いといえます。

会社を設立した当初は良いかもしれませんが、ゆくゆくは事業承継をして株式も移転させていく必要が生まれます。

会社を外部に売るような場合を除いて、子供に株式を移転することが多いと思われますが、その際に叔父・叔母・いとこ同士でひとつの会社を共有する形となれば、兄弟ほどの結び付きの強さは無くなり、問題の種となるケースが多くあるのです。

4.血縁関係のない者が株主になる

兄弟でも問題の種を残す可能性があるなら、血縁関係のない「複数名が株主になる」という状況は言うまでもありません。

5.出資だけする第三者が大株主になる

最後に「出資だけする第三者が大株主になる」というケースです。大企業や個人投資家からこういった話を持ちかけられるケースは多く、特にIT系の新規分野の事業では盛んにこのような話があります。

しかし、改めて「株主」になるということは「会社の持ち主」になるということです。

第三者が大株主になるということは、あなたは「雇われ社長」になるということを意味し、

それがあなたの望んだ起業イメージと合致すれば問題はないのですが、起業するからにはやはり、自分の力で、自分の判断で、会社を成長させていくことが醍醐味のように感じます。

最悪な場合、株主の独断で社長の座を追われることもあり得ます。


まとめ


基本的には役員ひとり(自分)、株主ひとり(自分)がベストの選択ではないでしょうか。

書籍などには役員や株主に関する複雑なルールが多く載っていますが、そこに知恵を巡らせることは本当にあなたの仕事でしょうか?

起業家の仕事は、起業を成功させることです。会社設立の後は経営者として経営を長く続けることが仕事です。

もちろん役員や株主の構成はとても重要なことではありますが、5つのタブーを犯さない=基本的には役員ひとり(自分)、株主ひとり(自分)、にしておけば安心です。結局は『シンプル イズ ベスト』といえるのではないでしょうか。


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